
北海道の地図を広げると「道央」「道南」「道北」の他に「道東」と呼ばれる広大なエリアが目に入ってきますが、道東のさらにずーっと東に目を向けると「北方領土」が目につくことでしょう。
その北方領土の一つ「国後島」の南西端と野付水道をはさんで、北は「知床半島」、南は「根室半島」の道東海岸沿いのほぼ中間地点に、エビの姿のような珍妙な形の「半島」が見えてきたでしょうか?
オホーツク海に突き出す全長26キロメートルにも及ぶ日本最大の砂嘴(さし:鳥の“クチバシ“を意味する、砂の堆積でできた半島)は原生花園となっており、長い冬が終わると半島の至る所で「センダイハギ」、「エゾカンゾウ」、「ハマナス」、「エゾノシシウド」、「ノハナノショウブ」、「エゾフウロ」等々可憐な花々が次々に咲き乱れる”花のリレー”を楽しむことができます。
さらにエビの脚に位置する「野付湾」は遠浅で面積の約7割を「アマモ」が占め「ホッカイ(シマ)エビ」の住処であり、反対側の野付水道は厳冬期になると流氷が接岸しオホーツクの栄養豊かな海水により格好の漁場として、また半島は四季を通じて様々な渡り鳥が休憩・餌場を目指して飛来します。
そんな自然の宝庫とも呼べるような場所はホントにあるの?と疑いたくなりますが、あります。
それが“この世の果て”と称される「野付半島」です。
手つかずの自然環境はもちろん、気象条件が時に厳しく、厳冬期はマイナス20度近く、強風も容赦なく吹き付けるときもありますが、一方で夏は冷涼で、海霧が幻想的に漂うこともあり、夜に晴れると街明かりのない夜空が広がります。道路の岸沿いにはタンチョウやオジロワシ・オオワシの姿を見ることもあります。
どうですか?こんな自然豊かなところに行って、また、泊まってみたくなりませんか?
今年、令和4年の6月、ここ野付半島の「付け根」に小さい宿がオープンしました。道東で国後島に一番近い宿で、その名も「”小”民家宿 のつけのつけね」。
ついに、6月オープンしました。